まつたりおうぶライフ

三流の暮らしについての無為自然の話題、俳句等のブログです。

2013年02月

チューリップ小さき芽なり二つ三つ
貧乏も楽しからずや鳴雪忌
この度は三月五日お弔い
薬瓶の弦焦げたるや雀の子
やぶ蕎麦は火事と知りたり菜飯炊く

神田のやぶ蕎麦が焼けてしまって残念。
そんなこと偉そうに言っても、上京して一度、ご馳走になり、そのおいしさが忘れられない。

庭に出て、プランターの中の凍った土にチューリップの芽が4本ほど発芽しているのを発見。
残念ながら、2本は鵯に荒らされて発芽せず。
悲しい気持ちになりました。

P1020463

紅白の梅の咲きたる軒の下
祖母の琴の音ただ響きけり


大試験合格の知らせ聞きし日や
手帳の頁梅挟む

琴の音も初音の巻もなかりせば
目白の声の寂しかるらむ


今はただ糸竹の遊びの人もなく
早咲きの梅ただ眺めけり


糠雨のそぼ降る音もおぼろげに
今日も明日も夢うつつかな

叔父描くパステル画来て春時雨
昔語りも想い出しがな

冴え返り義足の音は坂登る
薄氷を割りて花瓶の水を汲み
春寒に雨の湿り気加わりて
料峭や自転車漕ぎて坂下る
隕石や獺祭りの日近づきて

きさらぎの日影もつれて奏楽堂
ビオールの丸き背中に膝温し
冷えた指平均律を弾き分けて
ガボツトを弾き終えたるや雲雀東風
クーラント雪解け水の流るごと



hironaoshi-img600x450-1358473791j4oyek68554


俳句結社誌「童子」2月号の巻末の「童子新聞」に板藤くぢら氏が平凡社の「俳句歳時記」全5巻のことを書かれているが、奇しくもYahoo!オークションで5巻全揃1000円で出品されていたので、落札した。

値段が値段だけに外箱が一部破損していたり、中身にも染み等が目立つ巻もあるが、実用に差し支えない程度なので、使いたいと思う。この間は、角川の「図説俳句大歳時記」を落札したり、角川の「現代俳句大成」を落札したり、非常に安い値段で俳句関係の書籍が出ているので、貧乏な私には大助かり。

大学の蕉風俳諧の授業で懐かしい井本農一先生や、山本健吉、山口青邨、富安風生、飯田 蛇笏、水原秋桜子等の著名な先達方の監修。

「梅」だけで7頁にわたって解説されており、類句の多さにも唖然とさせられる。

るすに来て梅さへよそのかきほかな  芭蕉
梅が香やしららおちくぼ京太郎     芭蕉
梅が香や朝ゝ凍る花の陰        千代女
白梅や墨芳ばしき鴻臚館        蕪村
月の梅の酢のこんにゃくのとけふも過ぬ 一茶
梅折や天窓の丸い影法師        一茶
板塀や梅の根岸の幾曲がり       子規
傍らに人無き如く梅にあり        虚子
梅折つてかつ散る花や眉の上     碧梧桐
写生して人去る野路の梅淋し      放哉
水滴の凍るゆふべぞ梅にほふ     秋桜子
ためらひて梅の下ゆく芝火あり     たかし
うしろより月のさし来ぬ梅の花     苔水

などなど、類句を眺めるだけでも楽しい内容。

歳時記の梅の頁に折り目かな    つよし