まつたりおうぶライフ

三流の暮らしについての無為自然の話題、俳句等のブログです。

2013年02月

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西明に紅く透けたる寒の梅
梅が枝に花より紅き蕾かな
目を閉じて香気の中や梅の園
早咲きの梅は「冬至」と名付けられ
垂れ梅この一輪は遅れ咲き


山口誓子の句集「凍港」の序文にて、高浜虚子は、次の通り述べているのが面白いので引用してみる。
「私にしても俳句以外の新詩形によって、俳句以外の想を自由に歌って見たいといふ欲望は十分にある。老いた今でもあるが、若い昔は大いにあつた。誓子君が、俳句を離れて行くものとして、私は決してそれを憂ひはしない。むしろ大いにその前途に嘱望するものである。唯其は今の碧梧桐や井泉水諸君の試みてゐる如きものではいけない。もつと気魄の雄大な面かも新しい定型詩であれねばならぬ。そうして其は国語の性質からみて困難な事業であることは勿論である。」

この文章を詠めば、虚子は、旧弊な嗜好にとらわれて碧梧桐を批判した訳ではないことが理解できよう。
真剣にこの國に相応しい詩形・詩型のあり方を熟考した上で、俳句を花鳥諷詠詩であると定義づけたのであり、それは、日本語、日本文化の根源にも遡及し得る思惟の結果なのである。

凍滝をくぐり着きたり杣の宿
激つ瀬やのど瀬にかよふ落椿
凍港や旧露の街はありとのみ
雪の上に魂なき熊や神事すむ
削り木を神とかしづき熊祭り


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2月10日は、俳句結社童子の関西句会。
吟行地は、神戸元町・春節の南京町を中心に吟行。

前日の9日は前夜祭ということで、あちらこちらみて回った。

春灯の色とりどりに前夜祭
銅鑼鉦を交互に打ちて春の廟
角灯(ランタン)は寂しくもあり春節祭

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獅子の目を開く神事や春の廟


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春塵にまみれてざらり小龍包
春節の粽の後は煎茶欲し
春節に小春団治の高座かな

当日は、大変な混雑で、狭い広場は通行規制されている。
せっかくの春節の清々しい神事や獅子舞、蛇踊りも、人混みの中では価値半減。
それよりも食べる方に大忙しの吟行だった。

浅春や沈香売りて店の奥

元町の3丁目までは、真っ赤な提灯やランタンで派手に飾れられているが、それより先は静かな通りで人通りもなく閑散としている。

静けさや走水神社の春日陰

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春節を待ちて角灯見上げけり
春尭に銅鑼の音とよみ関帝廟
春塵にまみえなからも餠を売り
春風に旙も揺れるや宵の空
獅子頭今持ち出して前夜祭

南天の艶やかなりて昼下がり

春雪にとほくの山のひかりたる

鳰の浮く淀の川面を渡る橋

いろいろと思うことあり春隣

流行り風邪そこここに舞う埃かな