介護ホームにゐる母親が、「ここにはあんまり長く居ない方がよいよ....」って。まるで、盂蘭盆会で地獄にいる母を捜しにいった上人の話みたい。もう、この場所はこの世とは母親は考えていないようす。いろいろと人には言えないつらいことなどがあるみたいですね。母親が可哀想です。もうここからは出られないので、あの世と同じだというのです。
迷ひ家の斧朽ち果てて蟻地獄
(句の解釈と説明)南朝、梁の任昉『述異記』上巻に以下の故事を元に作った句。晋の時代に信安郡の石室山に王質という木こりがやってくると、そこで数人の童子が歌いながら碁を打っていた。王質は童子にもらった棗の種のようなものを口に入れてそれを見物していたが、童子に言われて気がつくと斧の柄(柯)がぼろぼろに爛れていた。山から里に帰ると、知っている人は誰一人いなくなっていた。
蟻地獄は、一度入ったら抜け出せない。まさにそういった別の世界の人間に母親はなってしまったんだ。
迷ひ家の斧朽ち果てて蟻地獄
(句の解釈と説明)南朝、梁の任昉『述異記』上巻に以下の故事を元に作った句。晋の時代に信安郡の石室山に王質という木こりがやってくると、そこで数人の童子が歌いながら碁を打っていた。王質は童子にもらった棗の種のようなものを口に入れてそれを見物していたが、童子に言われて気がつくと斧の柄(柯)がぼろぼろに爛れていた。山から里に帰ると、知っている人は誰一人いなくなっていた。
蟻地獄は、一度入ったら抜け出せない。まさにそういった別の世界の人間に母親はなってしまったんだ。