まつたりおうぶライフ

毎日の平凡で程度が低い暮らしについてそこはかとなく浮かび来る無駄な話題、俳句等のブログです。

2017年08月

みほとけは頬に指当て春待てり

フルトヴェングラー鳴りたる暮の春

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俳句界八月号の読者投句の雑詠で稲畑廣太朗先生の特選・首席をいただいた「フルトヴェングラー鳴りたる暮の春」の句、そんなに考えて作った句ではないが、フルトヴェングラーの指揮と演奏が暮春の長閑さに合ういうのが評価の理由だが、果たして季が動くのかという点が気になりました。フルトヴェングラーの演奏も多種多様。暮春の様な演奏もあれば、もっと晩秋の寂しさや、あるいは、シューベルトの冬の旅を思わせる風景の中で、残照が枯れ野原を照らしているようなブラーム交響曲第4番の二楽章演奏等もあり、一概には言えない。

フルトヴェングラーの指揮で暮春に合う曲となれば、限られてくる。ドイツの暮春「Frühlingsneige」であり、日本の暮春の様な気怠さはない。

ヘルマン・ヘッセの詩に次の一節がある。

栗の木の太陽を吸い込んだ影、
城壁に舞う黒い秋のチョウ、
飛び散る広場の噴泉のひびき。
酒樽匠の地下室へのアーチの入り口から漂ってくるワインの匂い。
故郷を失った男は、家郷にあることの、
友だちであることの複雑な魅力を、
街角ごとに、縁石ごとに、五感をあげてすすりこんだ。
ぶらぶらと疲れを知らず、小路を歩いて、
川ぶちで刃物の砥ぎ屋に耳をすまし、
仕事場の窓越しにロクロ細工師をながめ、
看板になじみぶかい家の古い名を読んだ。
彼は長いこと川べりにたたずみ、
流れる水の上に乗り出すように
木のらんかんにもたれた。
水中では黒い水草が長い髪のように揺れ、
魚の細い背が小石の上に動かずにいた。
古い板の橋を渡り、
少年時代にしたように、
小さい橋の微妙な弾力のある反動を感じてみた。

大人になる憧れを暮春の時期になぞらえて読んでいる。
少年から青年、青年から大人になる旅を予感させる。

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句では、「鳴りたる」と読んだのだから、ある程度のレコードが音響を伴って聞こえてくる筈。
ワーグナーの神々の黄昏の中で、「夜明けとジークフリートのラインへの旅」等がふさわしいか。
そこには一抹の不安も感じ取れる筈である。
但し、僕は、ラインの黄金は、フルトヴェングラーよりもクナッパーツブッシュ指揮のウィーンフィルの演奏を好んで聴いている。やはり、ステレオによる豊かな音響は捨てがたい。

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施餓鬼寺や無邪気の母に飴供え


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母の夢遠くに消ゆる盆の月

盆路に目鼻の見えぬ白き顔
新盆や母の蔵書は渦たかく

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生御霊目玉の白き親父さま
施餓鬼寺や無邪気の母に飴供え

大学のスクーリングも8/16で完了。サービス精神満点の温泉の風俗等を研究されている美しいお嬢様の様な先生に祇園でのフィールド調査演習の写真をとっていただき、毎日の授業の感想等も上手に冊子にまとめて最終日に配ってくださった。足かけ京都に6泊もいて、最後の京都のスクーリングを堪能した。

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叡山の影見納めて夏行果つ

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初盆の母へちひさな大文字

六斎会終はりて一人ゑんま堂

8月14~16日のお盆の真っ最中も、大学でのスクーリング。
初日は、大学で六斎念仏について習い。ちょうどその日の晩に六斎念仏が千本ゑんま堂で行われていたので見学に。ここの六斎念仏は空也堂等と違って芸能系の六斎念仏となっている。歌舞伎の願人坊主等の主題を借りてきたり、各種の軽業等が取り入れられて楽しめる。全部地元の人たちの演出となっており、演じ手と観客のコミュニケーションが濃厚なのが特色


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念仏の踊り芝居やゑんま堂
夜更けまで鉦鼓響きて六斎会
六斎会終はりて一人ゑんま堂

巻物をするり解きて律の風

今、佛教大学のスクーリングで京都のホテルに滞在中。
最後の3科目の履修と、論文の口頭試問の準備。論文を書き上げてから相当時間が経っているので感を取り戻すために論文を読み返してみなければなりません。
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午後からは、論文で取り上げた増円編『山水並野形図』の巻物を大学の貴重図書から出していただいて、閲覧しました。仁和寺心蓮院の蔵書印が押されており、仁和寺には、造園の石立僧(真言系作庭秘伝)を伝えていたことを裏付けている。

洛中にとても閑かな草の市
貴船より秋雨の雲流れきて
北山の秋桜担ぎ女の売り来
雨戸開け地蔵盆めく町の中
市バス乗り上がる下がるの京残暑
巻物をするり解きて律の風

明日の目覚めなどあるまい虫の声

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草の戸の破れたる壁に竈馬

大げさな表現ではなくて、壁に実際に穴が開いていて、それを放置しているんだ。見えないように生け垣で隠しているだけ。全部の壁をやり変えると100万円かかるので放置です。ようやくローンが払い終わっただけでもありがたいと思わなくては。

明日の目覚めなどあるまい虫の声

結局、父親が弱ったらようやく手に入れたこの家も手放す羽目になり、自分の様な人間がこの世で生きているような場所は存在しないのだろう。佛教大学の通信教育も自分の様な分際の人間には、贅沢すぎたんだ。大学も終わったら、もう、父親も2~3年で死ぬだろうから、その後は、真っ逆さま。但し、困ったことには、父親の方が僕より元気だから、僕が先に死ねるかもしれないなあ。何時、心臓発作が起きて終わりになるかもしれない。
ギャラリー
  • フルトヴェングラー鳴りたる暮の春
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  • 施餓鬼寺や無邪気の母に飴供え
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