まつたりおうぶライフ

三流の暮らしについての無為自然の話題、俳句等のブログです。

2019年03月

Juroujin

おぼろおぼろ禅画の如みなぼやけ
傘忘れ打たるるもよし花の雨
ホ句あるも桜は要らぬ垂れけり
我が庵は誰も見ぬまま椿落つ
ふるさとの想ひは深し青き踏む

久しぶりに実家で一夜を明かした。無人無住の家には、様々の木霊が宿り、怪しげな技などをしかけてくるが、一心に経典を唱え無事に一夜を過ごすことができた。上田秋成の小説世界は嘘だと想っていたが、実際に荒れ果てた家にゐると、江戸時代も今の世も変わらぬままだと思はざるを得ない。母が終日過ごしていた部屋は、全て片づけ終ゑているが、柿本人麻呂像と俳聖松尾芭蕉の彫像は、我が家に江戸時代から伝わったそのままに安置されている。芭蕉像は、何やらうなだれてをり、創作の苦悩と集中を表した座像であり、大きさは、10㎝位の小さな像だが、祖母も母もこの御像を敬っていたことが思い出されます。庭には、どういう訳か他の花は全て伐られてしまったが、椿の花が数株残っており、家の門から玄関口に上がる数十段の階段の途中に実に大きな花弁がそのままに落ちており、驚かされた。

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この空に花迎えよと神の声
長谷寺の桜花一面川面染め
漱石の愛でし桜は一重かな
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春障子背に向けゐて部屋広し
生きている刺々しさよ春うらら

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春潮や波のひかりの渦巻きて

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春の蛇カフスボタンは真珠かな
隙間風もうゆるされし子の勝手
潮干狩りまた伸びて来し貝の舌
末黒野のすぐ側歩く春遍路
田楽をふふと吹きをり嵐山
鯉泳ぐ大姫路城彼岸寒む

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仏像の頬割れたまふ春御堂
法然像まなの細きや花日和
水路閣ながるる花や南禅寺
山門をささと掃きたり彼岸入り
卒業の記念に参り知恩院