まつたりおうぶライフ

三流の暮らしについての無為自然の話題、俳句等のブログです。

2019年04月

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ここのへのたうとき春や令和来て 

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昨日は、仕事で三輪山の麓へ。神戸北区の家から3時間です。二上山の山容が霞みの中に埋もれてあたかも大津の皇子の霊がやどっているような感銘を受けました。折口信夫の死者の書にも描かれている二上山、ちょうど春分の日にあの2つの峰の間に夕日が沈むことから浄土教が伝来してからは、日想観の修行の山になりました。あの中将姫が織ったと伝えられる当麻曼荼羅にも、日想観の修行をしている韋提希夫人の姿が描かれています。

それにしても我が家がある神戸市北区はまだまだ朝夕は冬の寒さだが、春昼の初瀬川の周囲は仲春も過ぎているような長閑な温かさがありました。

大津皇子の御魂つつみて山霞
散り果てし桜惜しみし二上山
のどかさや昔語りはきりもなく
観相の峰に沈みし春日かな
昼下がりの初瀬の谷で桜餅

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桜みてさびしげな犬吠えかかり
桜まじ真空パックポンと割る
お天道傾きだしてさくら死ぬ
青空と雲の狭間に花のこる
シンフォニーホールにまたも春時雨

昨日は、シンフォニーホールでブルックナーを聴いていたが、耐えきれず、中座。酒ばかりが深くなる。体重は、減り続けて健康体に。

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虚子の忌の明くる花冷つのりけり
燃やすものことごとく尽き春暖炉
花冷えに筆勢かたき墨書かな
花冷えの雨背に受けながき道
花冷えに住み佳し家は狭きかな


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まんさくに埋まりし青きドア開けて
黒曹衣や春のうしおの色やどし
祖父はもう生まれ変わりて生誕会
廃校の一年過ぎぬただ桜
学食のカレーは美味しと新入生
たんぽぽの綿飛ばしゆく瀬戸の風
仏舎利を収めし塔に清和光
花の窓開いてみれば京の街
法然のご生誕会や春光に
立ちゐたる人も染まりて花の窓


ようやくに玄関脇のまんさくの花が開いた。ここは寒いので朝夕は暖房がかかせない。
下界は、もう桜は1週間。入学式に間に合ってよかった。しかし、昨年、閉校となった県立兵庫商業高校の校舎が鈴蘭台にあるが、今年は、桜の花が見事なのに誰も学生もいない。この校舎もその下に自然を残している農道もなくなる。きっと農道に雨の日には出てきて遊んでいる蟹や蝙蝠、鶯の姿も消えてしまう。こんなに過疎が進んでいるので自然の破壊ととどまることを知らない。おろかなのは人間なのだと思う。