まつたりおうぶライフ

三流の暮らしについての無為自然の話題、俳句等のブログです。

2020年07月

室の跡


萬葉に削氷あるや室の跡
六甲にアイスロードやかき氷
匙舐めてねぶるも楽し夏氷

六甲の麓の夏の風物詩はやはりかき氷で現代の様ないくらでも冷やせる冷蔵庫がなかった時代の産物。頂上に近いところの氷室に保管された六甲山の氷を麓まで運んだのがアイスロードで現在も氷室も愛すロードも残っている。六甲の氷は、夏の神戸の街の宝物でもあり、漁であがった魚を冷やすのに必要不可欠だったから。写真は原始的な手掻き氷。もともとは機械等はなかったんだ。
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切り金の扉

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切金の扉を開けて夏解の時


もう直ぐ梅雨明けです。京都迎賓館の事を考えていました。近代京都工芸の粋を尽くした迎賓館素晴らしいと思います。

鰻茶漬け

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皇国の史観を愛でて大暑かな
天覧の試合朗らか大暑たる
陛下好む鰻茶漬けに櫃まぶし
菊水の冷酒を愛でて谷降るる
谷に棲み遠くの冷酒恋しかり

昭和天皇は、宮内庁の大膳が、たま~に取ってくれる出前を、ことのほか喜びになったと書いてあります。「野田岩」と言う鰻好きな昭和天皇に愛された店がある。金属のお重のような中に志ら焼が入っている。理由は、志ら焼を冷まさないため。大御所、鰻重・萩の登場が出されれば、卵焼きのようにふわふわで柔らかい鰻。炊きたてのように熱く、真っ白なご飯を味わうことが出来る。

土用丑

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予言者の亡くなり給ふ土用丑
祇園会の静かなりしぞ京わらべ

梅雨が未だ明けぬのに蒸し暑く雲がかかった青空が。火星がこのままだと逃げてしまいます。

さざ波色

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風鈴の音色を聞きて選びけり
風鈴の音の消ゑ果てて虚ろかな
風鈴の数多架かりて縺る音
風鈴のさざ波色に響きけり
風鈴を愛する友も今は亡く

沖縄の風鈴を初めてみたが独特の硝子が使用されており、実に涼しい音で響くので一個買い求めて来たが、実際に軒下に吊してみれば、音が大きすぎる。梅雨空も晴れぬままで夏の青さが恋しい。

ライター情報

関西大学文学部国語国文学科卒、佛教大学大学院修士課程国文学専攻修了(通信課程)
国学及び近世文学及び書誌学を肥田皓三先生に学ぶ。
趣味は、音楽(ピアノ、ギター演奏) 天体観測(惑星等)神戸市在住。俳句結社童子

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