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まんさくに埋まりし青きドア開けて
黒曹衣や春のうしおの色やどし
祖父はもう生まれ変わりて生誕会
廃校の一年過ぎぬただ桜
学食のカレーは美味しと新入生
たんぽぽの綿飛ばしゆく瀬戸の風
仏舎利を収めし塔に清和光
花の窓開いてみれば京の街
法然のご生誕会や春光に
立ちゐたる人も染まりて花の窓


ようやくに玄関脇のまんさくの花が開いた。ここは寒いので朝夕は暖房がかかせない。
下界は、もう桜は1週間。入学式に間に合ってよかった。しかし、昨年、閉校となった県立兵庫商業高校の校舎が鈴蘭台にあるが、今年は、桜の花が見事なのに誰も学生もいない。この校舎もその下に自然を残している農道もなくなる。きっと農道に雨の日には出てきて遊んでいる蟹や蝙蝠、鶯の姿も消えてしまう。こんなに過疎が進んでいるので自然の破壊ととどまることを知らない。おろかなのは人間なのだと思う。