まつたりおうぶライフ

三流の暮らしについての無為自然の話題、俳句等のブログです。

カテゴリ: 今日の俳句

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古筆切れ眺め尽くして冬の靄

中世期に源氏物語古筆切れの収集ブームとなって数多くの源氏物語の本文は裁断されて散失しました。おそらくは青表紙本以前の形態を遺す本文もその対象になったことでしょう。これらの中で今でも古筆切として伝世しているものが多数あり、これらを収集することで一層、古い時代の源氏物語の姿を知ることが出来ます。古筆切れや断簡で名高いのが国宝源氏物語と同じ時に出来た若紫巻が古筆切として発見されたことです。光源氏の顔等は近世風に書き換えられていたが、それ以外は、院政期に描かれた風景を伝えていました。若紫巻の断簡もいくつか古筆切として伝わっており、源氏物語絵巻の詞書もこの中にみることが出来ます。

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神寂びて琵琶を弾きたる寒さかな
寒月や日記懐かしき旅寝して
古写本の源氏求めんくだら野に

更級日記

冬の夜の月は、昔よりすさまじきもののためしに引かれてはべりけむに、またいと寒くなどして、ことに見られざりしを、斎宮さいぐうの御裳着おんもぎの勅使ちょくしにて下りしに、暁に上らむとて、日ごろ降り積みたる雪に月のいと明かきに、旅の空とさえ思へば、心ぼそくおぼゆるに、まかり申まうしに参りたれば、余の所にも似ず、思ひなしさへけおそろしきに、さべき所に召して、円融院ゑんゆうゐんの御世みよより参りたりける人の、いといみじく神さび、古めいたるけはひの、いとよしふかく、昔のふることども言ひ出て、うち泣きなどして、よう調べたる琵琶びわの御琴をさし出でられたりしは、この世のことともおぼえず、夜の明けなむを惜しう、京の事も思ひ絶えぬばかりおぼえはべりしよりなむ、冬の夜の雪降る夜は思ひ知られて、火桶ひをけなどを抱きても、かならず出でゐてなぬ見られはべる

写真は母が更級日記と源氏について書いた文章。ワープロで書かれている。更科日記に描かれている源氏物語は、今日、我々が目にしているものと違うかもしれない。定家が鎌倉時代に源氏物語の古写本をまとめて青表紙本をつくったが、それ以前、紫式部の原作に近い古態で書かれていた源氏物語を読んで日記の作者は感動している。その更級日記でさえも定家が写し、後世に残している。御物本と言われるが、定家の後の時代の本も全部、この御物本を写している。しかし、その御物本に錯簡があり、そのまま写されたので何がなんだが判らなくなっていた。それを御物本(現本)を冷泉家で発見した佐佐木信綱により錯簡が発見され、八百年ぶりに正しい形に改められたという経緯を持つ。

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 脳病んで引き込もりけり神渡し
 山の家に一人暮らすや初氷

 相変わらず微妙に脳を病んだ影響が残っている。特に疲れやすいのが困る。
 早寝してできるだけ遅く起きるようにしているが、夜明けと共に目が覚めてしまう。
 昨日は、脳の手術を受けた病院まで散歩、往復。途中、公園が3カ所ありどれも紅葉が綺麗だがもう終わりかけていた。山の上はもう冬。


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山の神の祭文唱え初冬なり

今日は句会だが休みました。
PCのキーボードはたたけるが手書きの文字がもとからミミズが這ったようなのが更に酷くなり、更に書くのに時間がかかるので、句会では迷惑がかかると思います。脳がやられておかしなろれつになるのも人前に出るのが躊躇されます。先日、佛教大学の斉藤教授の「いざなぎ流 祭文と儀礼」の御著書が文庫本にされたのでAmazonで注文し、昨日届いたところ。日本人の精神生活の古層とも言うべき自然信仰がいざなぎ流にはあり、山の神の祭文もそうしたものだと思います。

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夜鴉の黙し糺の納涼かな


本日は、童子関西句会例会。猛暑であったがレベルが高い句ばかり。この揚句もきちんと下鴨神社の祭礼を研究した句でピカイチでした。僕の句ではないが。夜鴉というのを調べてみれば、なんとも言えない言われがあるのです。

この句には本歌があります。万葉集です。

暁と夜烏鳴けどこの杜の木末が上はいまだ静けし

本歌の本意をいかした句で、さすが童子を代表する俳人北山日路地作だと思います。申し分ないです。